「車がないと不便だから早く車が欲しいけど、どういう買い方がいい?」
――駐屯地によっては、車がないと通勤や買い物が難しいところもありますよね。
結論から言うと、大事なのは維持費まで含めた予算を先に決めて、払い方を総額で比べることです。買い方次第で支払い総額が数十万円変わります。
FP2級元自衛官ノフクです。
私は入隊5年目まで貯金がほぼゼロでした。
その理由のひとつは、お金の使い方を誰にも教わらなかったことです。
この記事では、車の購入で後悔しないための4つのルールをお伝えします。
自衛官ではなくても、車の購入を考えている人には関係するところがあると思いますので、参考にしてみてください。
(基準時点:2026年10月時点)
この記事は、「副業できない人の資産形成の3つの柱」の柱①『家計を整える』にあたる記事です。
自衛官が車を買うときに気をつけたいこと
私の周りには、次のような状況で深く考えずに購入を決めてしまう人がいました。
- ボーナスや任満金などまとまったお金が入ったタイミングで、貯金まで使い果たして買ってしまう
- 先輩に「みんなローンで買ってるから大丈夫」と言われて、フルローンで買ってしまう
- 営内なら家賃も光熱費もかからないから、維持費が高くてもなんとかなると考えて買ってしまう
こうした買い方には、気をつけたいことがあります。
車を買うために貯金を使い果たしたり、ローンや維持費の負担が重くなったりすると、事故や結婚などで大きな出費があったときに、生活が苦しくなる可能性があることです。
それを防ぐためには、生活防衛資金(急な出費に備えて、使えるように置いておくお金)を準備して、家計に余裕を持たせることが大切です。
でも、どうやったら余裕を持った家計にできるかよく分からないという人もいますよね。
そういう人はライフプラン表を作ってみましょう。
ライフプラン表を作ると家計が見えてくるので、どういう買い方なら無理なく車を買えるか、そもそも今買うべきか、と考える助けになるはずです。
生活防衛資金とライフプラン表については下の記事にまとめています。



「どうしても乗りたいから」と600万円ほどの車をフルローンで買った同僚は、営外に出たら返済ができなくなって、せっかく手に入れた車を数年で手放すことになりました…。
今のお金だけ見て車を買うと、状況が変わった時に対応できない場合があります。
営外に出たあとや、結婚などで出費が変わったあとのお金も考えておきましょう。
後悔しないための4つのルール
①買う前に「今必要か」を確かめる
演習や当直、教育入校などで乗らない期間が長く、しかも数年で転勤する。
そういう生活がしばらく続くようなら、数年は買わないという選択肢もあります。
あまり乗らない場合でも維持費はかかるし、転勤のときに持っていったり売却したりするのは手間がかかります。
また、営内にいるうちに買う場合は、車をどこに置くかも考えてください。
駐屯地に私有車を置けるか、置くためにどんな手続きがいるかは、所属する部隊や駐屯地のルールによります。
もし駐屯地に置けない場合は、近くの駐車場を借りる料金もかかります。
アパートや官舎に住む場合も、駐車場があるか、駐車場代がかかるかで毎月の負担が変わります。
車が必要な人は買ってください。
ただし、「周りの人がみんな乗っているから」ではなく、自分にとって必要かどうかで考えましょう。
②予算は「維持費込み」で決める
車の値段だけで予算を決めないでください。
保険・駐車場・車検・タイヤ・ガソリン・税金まで入れて、月にいくらかかるかで考えます。
本体を安く買えても、維持費で毎月苦しくなることもあります。
それから、若いうちは自動車保険が高くなりやすいことも計算に入れてください。
保険料は、補償する運転者の年齢の範囲(年齢条件)などで変わります。
若いうちは選べる年齢条件が限られるので、見積もりは車を決める前に取っておくと安心です。
また、車検やタイヤ代のように、数年に1回まとまって出ていくお金は忘れられがちです。
月割りにしてライフプラン表に組み込んでおくと、そのときに慌てずに済みます。
③払い方は「月々」ではなく「総額」で比べる
車の購入代金の払い方は、大きく分けて次の4つです。
| 払い方 | よいところ | 気をつけたいこと |
|---|---|---|
| 現金一括 | 利息がかからない | 生活防衛資金まで使わない |
| ローン(銀行・労働金庫・販売店) | 手元のお金を残したまま買える | 利息の分だけ支払い総額が増える。金利で総額が大きく変わる |
| 残価設定型ローン | 数年後の下取り予定額(残価)を除いて返すので、月々の返済額を抑えられる | 最後に残価を払うか、車を返すか、乗り換えるかを選ぶ。返すときは、走行距離や傷で追加の支払いが出ることがある |
| カーリース | 税金や車検代を含めた月額で乗れる契約もある | 途中で解約できない、または解約金がかかる契約がある。転勤先で車がいらなくなっても、すぐにはやめにくい |
ローンを使う場合、販売店で示されるのは、たいてい月々の返済額です。
月々の額が安いプランは、返済期間が長い、ボーナス払いがある、最後にまとまった支払いが残る、のどれかになっていることがあります。
比べるのは支払い総額と金利です。
販売店のローンだけでなく、銀行や労働金庫のマイカーローンとも比べてみましょう。
金利の差は、総額で見るとはっきりします。
たとえば200万円を5年(60回)で借りて、毎月同じ額を返す場合(元利均等返済・ボーナス払いなし)、毎月の返済額は金利2%で約3万5千円、金利8%で約4万1千円です。
月の差は5,500円ほどですが、利息の合計は金利2%で約10万円、金利8%で約43万円。
同じ車でも、金利の違いだけで30万円以上変わります。
※金利2%・8%は説明のための例です。実際の金利は、借りる先や審査によって違います。

残価設定型は「月々が安く見える」仕組みです。
悪い商品という意味ではありませんが、月々の額だけで判断すると総額を見誤ります。
必ず総額で比べてください。
同じ金利・同じ返済期間なら、借りる額が多いほど利息の合計も増えます。
生活防衛資金を残したうえで、頭金を入れて借りる額を減らしましょう。
このとき、生活防衛資金まで頭金に回さないことはとても重要です。
手元の現金が少なくなると、想定外の出費があったときに対応できる余裕も小さくなります。
④まとまったお金は、使う上限を先に決める
ボーナスや任期満了金などのまとまったお金が入ると、それを頭金にして「少しいい車」に手が届いてしまいます。
車のグレードを上げるのにまとまったお金を使うと、借りる額は減らないまま、手元のお金だけが減ります。
ボーナスや任期満了金を使うなとは言いませんが、「いくらまで使うか」を先に決めてから車を見に行ってください。

まとめ
- 車が必要かは駐屯地や暮らし方で違う。買う前に今必要かと、車を置く場所を考える
- 営内の家計を基準に借りない。営外に出ると支出が増える
- 予算は維持費込みで決める。若いうちは保険料も高めになる
- 払い方は現金・ローン・残価設定・リースを月々ではなく総額で比べる
- 生活防衛資金まで頭金に回さない
- まとまったお金が入ったとしても、先に使う上限を決めてから車を選ぶ
若いうちのお金の貯め方は、こちらにまとめています。

私が貯金ゼロから1,000万円を作った道のりは、プロフィールにも書いています。
