「自衛官はお金が貯まるって本当?」――結論から言うと本当です。
営内(駐屯地内の寮)生活なら、年間50万円は余裕を持って貯められます。
ただし、何も考えずに過ごすと全く貯まりません。
FP2級元自衛官ノフクです。
この記事では、自衛官のお金が貯まる理由・貯まらない人の共通点・確実に貯める方法を実体験をもとにお伝えします。
自衛隊での体験談ですが、お金を貯める仕組み作りについてもお伝えするので、寮や社宅に住む会社員・他の公務員に当てはまる内容もあると思います。参考にしていただけると嬉しいです。
この記事は、「副業できない人の資産形成の3つの柱」のうち、柱①『家計を整える』にあたる記事です。
結論:営内生活なら年間50万円は貯められる
私の実績からお見せします。入隊からの資産額の推移は次のとおりです。
| 時期 | 資産額 | メモ |
|---|---|---|
| 入隊5年目 | ほぼ0円 | 何も考えずに使っていた時期 |
| 10年目 | 300万円 | 支出の見直しで貯金できるようになった |
| 20年目 | 1,000万円 | 投資や節税、保険の見直しなどで資産額アップ |

私は5年目まで資産ほぼゼロでした。
しかし、仕組みを変えただけで20年で1,000万円まで積み上がりました。
若手自衛官のある月の家計
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 手取り | 約19万円 |
| 家賃・光熱費 | 0円(営内は無料) |
| 食費(外食・間食) | 約2万円(駐屯地内の食堂は無料) |
| 通信料・サブスク | 約2万円 |
| 交際費・日用品・保険・その他 | 約8万円 |
| 貯金・資産運用に回せる額 | 約7万円 |
なぜ自衛官はお金が貯まりやすいのか(3つの理由)
①安定した収入
同年代の平均と比べて高い基本給に加え勤務地や勤務内容によっては手当も支給されるため、資産形成において最も大事な元手が確保できます。
加えて任期制という区分で採用された隊員は、陸上自衛隊の場合だと2年ごとに任期満了金(特例退職手当)として数十万〜百数十万円が支給されます。(名前の通り退職手当なので、支給された期間は勤務年数の計算から除外されます。退職金を先にもらうイメージです。)
その他にも入隊して6年目までの隊員が営内で生活するともらえる「指定場所生活調整金」など、金銭面において様々な恵まれた制度があります。
②家賃・光熱費・食費がほとんどかからない
営内で暮らす自衛官は、生活における最大の支出である住居費・光熱費がかかりません。
営内に住んでいたら食事も駐屯地内の食堂で無料で提供されるため、生活コストは月数万円レベル。
手取りの多くを貯金に回せる環境は他にはなかなかありません。
幹部以外の自衛官の給料は、勤務日の昼食代相当分が元から引かれていますが、毎日3食を食堂で食べられることを考えるとかなりお得です。
※駐屯地外に住む自衛官は食堂の利用が有料になり、代わりに食費などの金銭的負担を考慮した営外手当という手当が支給されますが金額は月7,270円と、営内にいるときよりお金の余裕は減ります。(手当の金額は2026年8月時点)
③防衛省共済組合の積立が優秀
自衛隊には防衛省共済組合の「定額積立貯金」という制度があり、一般の銀行預金と比べても高水準の金利で給与天引きの積み立てができます。
「給料日に勝手に貯まっていく」仕組みを作れるのが最大の強みです。


貯金は意志の力ではなく仕組みでやっていきましょう。
給与天引きなら「気づいたら貯まっていた」が実現できます。
それでも貯まらない人が多い3つの理由
①付き合いの出費が多い
飲み会、後輩への奢り、部隊での付き合い……断りにくい出費が多いのも事実です。
自衛官は営内でも職場でも訓練の時でもほぼ常に同僚と一緒にいるので、他の職種と比べて付き合いが多くなりがちです。
先輩・同僚の影響でタバコやギャンブルを始める人がかなりいますが、自由に使えるお金が多いので歯止めが利かなくなる人も多いです。
②趣味に没頭しやすい環境
自衛官は長期間の訓練や当直などで休日に勤務することも多くあります。
休日に勤務した際には代休が発生するので、土日にくっつけて連休を取ったり休暇シーズンに長期連休を取ることが多く、そういった時間を趣味に費やす人が多いです。
私の周りにも車イジリ、釣り、キャンプ、サーフィンなど、趣味に惜しみなく時間とお金を使っている人が大勢いました。
③不要な保険やワンルームマンション投資など勧誘が多い
自衛官は安定した収入がある反面お金の知識には乏しい人が多いため、色々な業種から勧誘を受けやすく必要のないものまで買ってしまうことが多いです。
私が勤務していた駐屯地でも、昼休みや仕事終わりの時間になると保険やマンション投資の営業さんが駐屯地売店で商談を繰り広げていました。
私自身、勧誘されるがまま月数万円のドル建て保険を契約していましたが、10年弱で解約して利益は10万円程度。
その分を適切に資産運用していれば、と今でも後悔しています。
保険の整理についての考え方は下の記事で解説しています。


営業さんから「お話だけでも!」と言われると断りにくいんですよね…
それでも、自分にとって不要な商品なら「必要ありません」と断る勇気を持ちましょう。
もし話を聞く事になったとしても、その場で契約せず知識のある人に相談するようにしてください。
不要なものを買うほど資産形成は難しくなっていきます。
確実に貯めるための3ステップ
ステップ1:給料を「先取り」で分ける
共済組合の定額積立貯金などを活用し、給料が入ったら貯金分を別の口座に逃がします。
「使った残りを貯める」のではなく「貯めた残りで暮らす」。
順番を変えるだけで意志の力は不要になります。
あわせて携帯代や保険などの固定費を見直すと、貯金に回せる額はさらに増えます。

ステップ2:貯める目的を決める
自衛官の定年は一般企業より早く、50代のうちに定年を迎えます。
「退職後の人生を楽しむための資金を用意しておく」など、お金を貯める目的を明確にしておいた方がモチベーションが上がります。(※若年定年と退職金の話は別記事で詳しく解説予定)
ステップ3:貯まったお金の「置き場所」を考える
生活防衛資金(目安としては生活費の半年分程度)を確保したら、その先はNISAなどの長期投資も選択肢に入ります。
若いうちに始めるほど複利の恩恵は大きくなります。(※iDeCoの始め方は別記事で解説予定)


注意:自衛官の「貯めやすさ」は一生続かない
結婚や営外への引っ越しで住居費・生活費は一気に増えます。
さらに定年退職が早いため、収入のピークは一般企業より早く終わります。
「貯めやすい今」のうちに仕組みを作れるかどうかが、将来の家計を大きく左右します。
結婚で家計がどう変わるかは、こちらにまとめています。

まとめ:環境は最強。あとは仕組みだけ
- 営内生活なら年間50万円の貯金は現実的
- 貯まる理由は「安定した収入・住居費ゼロ・共済積立」
- 貯まらない原因は「付き合い・趣味・様々な勧誘」
- 対策は「先取り・目的設定・置き場所」の3ステップ
私が貯金ゼロから1,000万円を作った道のりは、プロフィールにも書いていますのでよかったら見てみてください。


コメント