「学資保険って、入ったほうがいいの?」
――結論から言うと、入ったほうがいいかは人によるので、入る前に確認しておくべきことがあります。
FP2級元自衛官ノフクです。
学資保険について調べると、利率が低いから不要という意見や、もしもの時のために必要という両極端な意見が多く、「結局、自分に必要なのか?」が分からなくなってしまいますよね。
この記事では、学資保険を肯定する側でも、否定する側でもない立場から、加入を決める前に確認したい3つのことをお伝えします。
(基準時点:2026年9月時点の制度)
この記事は、「副業できない人の資産形成の3つの柱」の柱①『家計を整える』にあたる記事です。
「加入する・加入しない」を決めるために確認することがあります
学資保険を否定するつもりはありません。
ただ、「加入するのが当たり前」と考えていると、学資保険が本当に自分に必要か分からないまま、なんとなくで加入してしまう可能性があります。
なんとなくで加入しないために、まず必要な教育費とすでに準備できているお金を確認する。
そうして不足する金額が分かったら、不足分をどう準備するか考える、という順番が大切です。
そこで、いくら不足するか知るために確認しておきたいものが3つあります。
これは生命保険などの見直しと同じ考え方です。詳しく知りたい人はこちらの記事を読んでみてください。


まず土台に何があるかを確認して、それでも足りないところを保険で埋める。
この順番を守れば資産形成と保険のバランスを大きく外すことはないでしょう。
確認1:児童手当はいくら受け取れるか
まず確認したいのが児童手当です。
2024年10月から児童手当が拡充されて、所得制限がなくなり、高校生年代まで支給される制度になりました。
| 子どもの年齢 | ひと月あたり |
|---|---|
| 3歳未満 | 15,000円 |
| 3歳〜高校生年代 | 10,000円 |
| 第3子以降 | 一律 30,000円 |
対象は0歳から18歳に達した日以後の最初の3月31日まで。偶数月(2・4・6・8・10・12月)に2か月分ずつ支給されます。
第1子・第2子の場合、生まれてから高校生年代まで受け取ると、総額はおよそ230万円が目安になります。※出生月などによって実際の総額は変わります。
ここで確認したいのが、「児童手当を教育費として残せているか?」ということです。
毎月の生活費に混ざってしまっているなら、別口座に分けておくだけでも「将来の教育費」としてわかりやすくなります。
学資保険に加入する前に、まず「児童手当をどうするか」を考えてみましょう。
確認2:高校の授業料に対する支援が変わった
2025年4月に所得制限が事実上撤廃され、2026年4月からは私立高校の加算額が45万7,000円に引き上げられました。
これにより、多くの高校生が授業料の支援を受けられるようになっています。
ただし、「高校にかかるお金が全部無料になった」わけではありません。
支援の中心は授業料です。入学金、制服、教材費、通学費、部活動費など、授業料以外にも教育費はかかります。
また、支援を受けるには手続きが必要です。学校から案内される手続きについて確認しておきましょう。
つまり、高校の授業料については以前より公的支援が手厚くなったけど、教育費そのものがゼロになるわけではないということです。
学資保険を考えるときには、何のためのお金を準備するのか考える必要があります。
確認3:共済の教育貸付などの選択肢も確認する
ここは、公務員・自衛官が教育費を考えるうえで知っておきたいところです。
防衛省共済組合には、教育費を対象とした教育貸付があります。
2026年4月1日現在、貸付金利率は年1.56%の固定金利です。
組合員期間6か月以上が条件で、貸付限度額は月収額の14か月分。
ただし、1回あたりの貸付は月収額の6か月分までとなっており、返済期間は140か月以内です。
受験、就学、予備校、留学などに必要な費用が対象です。
※防衛省共済組合の公表内容より。
もちろん、借りずに教育費を準備できるなら、それに越したことはありません。
ただ、「もし教育費が一時的に足りなくなったら、こういう選択肢もある」と知っておくことには意味があります。
学資保険だけを「教育費の備え」と考える必要はありません。
※他省庁の共済や地方公務員の共済では、貸付条件や金利などが異なります。必ず自分が加入している共済組合の制度を確認してください。

学資保険以外の備えがあるかどうかは大きいです。
こういった制度を知っていれば、「教育費を貯められなかったらどうしよう」「もしものことがあったらどうしよう」という時に選択肢が増えます。
ここまで確認してから「学資保険」を考える
ここまで確認したら、ようやく学資保険を検討します。
考えるポイントは、「教育費がいくら足りないか?」です。
例えば、
- 教育費として児童手当から200万円、貯金から200万円を確保済み
- 将来の教育費としてさらに200万円必要
という状況なら、不足する200万円をどう準備するかを考えればいいわけです。
その方法の一つが学資保険ですが、ほかに預貯金などの方法があります。
運用期間やリスクを考えたうえで、NISAなどを含めて検討することもできます。
大切なのは、「学資保険ありき」で考えないことです。
学資保険検討の考え方
学資保険にはメリットがあります。
例えば、
- 貯蓄だと使ってしまいそうだから、別枠で強制的に積み立てたい
- 契約者に万一のことがあった場合の保険料払込免除に価値を感じる
- 元本割れの可能性がある運用商品より、受取額をある程度見通せる方法を選びたい
こうした理由から学資保険を選ぶ人もいます。
一方で、
- 途中で解約する可能性がある
- 教育費が必要な時期まで期間があり、物価上昇への対応も考えたい
- 資金を柔軟に使える状態にしておきたい
という場合は、学資保険以外の方法も比較した方がいいでしょう。
特に途中解約については、契約内容によっては払込保険料を下回ることがあります。
返戻率なども商品や契約条件によって変わるため、加入する場合は最新の設計書や契約内容を確認してください。
教育費を準備するために考える順番
考える順番をまとめます。
① 児童手当など、公的支援を確認する
② 現在の貯金や資産から、教育費に回せる金額を確認する
③ 将来必要になる教育費を見積もる
④ 不足する金額を計算する
⑤ その不足分をどう準備するか決める
不足分の準備方法を考える時に、「学資保険」、「預貯金」、「NISAを利用した投資」といった選択肢を比較します。
学資保険に入るかどうかを決めるのはこの段階です。
ここで、自分にとって学資保険が必要かどうかを判断しましょう。
ライフプラン表を作ると不足する金額が分かるので、まだ作っていない人はこちらの記事を読んでみてください。

まとめ
- 学資保険は「必要・不要」を先に決めない
- まず児童手当など、利用できる公的支援を確認する
- 高校の授業料支援は2025年4月に所得制限が事実上撤廃され、2026年4月からは私立の加算額が45万7,000円に。ただし教育費がすべて無料になるわけではない
- 自衛官には防衛省共済の教育貸付という選択肢もある
- 現在の資産と将来の教育費から、不足額を先に計算する
- その不足額をどう準備するか、その中で学資保険を検討する
学資保険は、絶対に必要なものでも、絶対に不要なものでもありません。
「自分の家庭では、いくら足りないのか」、ここが分かれば、必要な保障や貯め方も見えてきます。
私が貯金ゼロから1,000万円を作った道のりは、プロフィールにも書いていますのでよかったら見てみてください。

